キーパーが手を使えるのは、原則として自分のペナルティエリア内です。ただし、味方が意図的に足で蹴って渡したボールや、味方のスローインを直接受けたボールなどには制限があります。場所とボールが来た経緯を分けると、反則の理由を整理できます。
2025/26の改正以降、手や腕で8秒を超えてボールをコントロールした場合、相手のコーナーキックになります。主審は最後の5秒を手で合図します。参加する大会の採用規則・運用も確認してください。
エリアの線とボールの位置
手を使える範囲は、自分のゴール前の大きい四角(ペナルティエリア)です。線もエリアに含まれます。手で扱う場面では、足がどこに立っているかだけでなく、ボールがエリア内にあるかを見ます。外へ飛び出すこと自体は禁止ではありませんが、外では他の選手と同じハンドの規則が適用されます。
エリア外のハンドは原則として直接フリーキックの対象です。自分のエリア内でのバックパスの手扱いは間接フリーキックになるなど、手で触った反則がすべて同じ再開になるわけではありません。エリア全体の説明はペナルティエリアのルールも参照してください。
味方から来たボールの扱い
表は横にスクロールできます。項目名を見ながら比較してください。
| 比べる条件 | 原則の扱い | 確認すること |
|---|---|---|
| 相手のシュート | 手で扱える | 自分のエリア内か、ほかの反則がないか |
| 味方が意図的に足で渡した球 | 直接手で扱うと間接FK | 後ろ向きのパスだけに限らない |
| 味方のスローインを直接受ける | 手で扱うと間接FK | 自分で足を触ってからでも、この制限は消えない |
| 味方の通常のヘディングや胸からの返球 | 原則として手で扱える | 規則を回避する意図的なトリックは別の反則 |
味方がGKへ足でパスすること自体は反則ではありません。GKが足で受けてつなぐことはできます。「GKに返すな」ではなく、受けた後に手で扱える条件を一緒に確認しましょう。
規則には、味方の足でのパスやスローインを受け、GKが明らかに蹴った、または蹴ろうとしてボールをプレーへ出そうとした後の手扱いに関する例外もあります。単に足で一度触れば何でも手で持てる、とは覚えさせないでください。個々の判定は主審に任せます。
一度手放した後の取り直し
GKがコントロールしていたボールを手放した後は、他の選手が触れる前に、もう一度手や腕で扱うと間接フリーキックになります。地面へ置いて足で動かすことはできますが、相手が近づいたからと拾い直すことはできません。
手や腕で保持したまま地面へバウンドさせる・空中へ投げ上げる動作は、コントロールの継続として扱われます。また、他の選手が触れた後でも、味方の意図的なキック等の別の制限があれば、手で扱えるとは限りません。
8秒とコーナーキックのルール
8秒は、主審が手や腕でのコントロールの開始を判断して数えます。残り5秒の合図が出てから8秒あるわけではありません。保持が8秒を超えると、罰せられたときのGKの位置に近い側から相手のコーナーキックで再開します。
これは、味方のバックパスを手で扱った場合の間接フリーキックとは別です。古い「6秒の目安」や、声をかけられるまで持っていてよいという説明とは分けて理解します。
手で持つGKと相手の競り合い
GKが手や腕でボールをコントロールしている間、相手選手はそのボールにチャレンジできません。GKが手からボールを放す動作を相手が妨げることも反則の対象です。「GKが相手のキックを妨げてはいけない」という話と取り違えないようにします。
一方、地面に置いて手でのコントロールを終えたボールには、通常の競り合いが起こります。足元の球に相手が近づいただけで、常にGKへの反則になるわけではありません。
子どもと確認する順番
試合前にエリアの線を一緒に確認し、次に味方の足でのパス・スローイン・手放した後の球を区別します。一度に全部暗記させるより、分からなかった場面を指導者と確認する方法もあります。覚えるまでの日数や、反則がなくなる効果は一律には決まりません。
反則の後は責める言葉を重ねず、落ち着いてから「どこで、誰から、どう来たボールだったか」を振り返ります。役割全体はポジションと役割、他の判定はオフサイドの解説も参考になります。
手袋や靴は、サイズ・使用場所・チームの指定から判断します。素手なら十分、用品を替えれば反則や失点が減るとは決めず、必要に応じて用品の比較で条件を確認してください。
出典・確認日
2026年10月15日確認。IFAB競技規則2026/27・第12条、JFAの2025/26改正資料を参照。8人制の独自規定と大会の採用年度・要項も合わせて確認してください。
よくある質問
キーパーが手を使えるのはどこですか?
原則は自分のペナルティエリア内です。線も含まれます。足の位置だけでなく、ボールの位置を確認します。エリア内でも味方から来た球や手放した後の球には制限があります。
手で持てる時間は6秒ですか?
2025/26の改正以降は、手や腕でのコントロールが8秒を超えると相手のコーナーキックです。主審は最後の5秒を合図します。大会の採用規則も確認してください。
味方がGKへ足で返すこと自体が反則ですか?
パス自体は禁止されていません。GKが足で処理できます。意図的に足で渡された球を直接手で扱うと、原則として間接フリーキックになります。
味方のスローインを足で触れば、その後に手で取れますか?
単に足で触っただけでは手で扱えません。規則には明らかに蹴った、または蹴ろうとしてプレーへ出そうとした後の例外がありますが、何でも足を一度触ればよいとは覚えないでください。
ボールを持つGKへ相手は競りかけられますか?
手や腕でコントロールしている間はチャレンジできず、手から放す動作を妨げることも反則の対象です。地面へ置いて手でのコントロールを終えた後とは区別します。
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育成年代の指導3年目、延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断・認知・立ち位置を軸に「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。
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