夏のサッカーは、飲み物や冷却用品の準備と、暑さに応じて活動を減らす判断をセットで考えます。必要な水分量は学年だけでは決まりません。活動時間、体格、汗の量、補充できる場所を確認し、チームと休憩・連絡の方法を共有しておきましょう。
暑い場所で具合が悪くなり、呼びかけにきちんと答えられない、意識がおかしい、自力で水分を飲めない場合は119番で救急車を呼びます。活動をやめ、涼しい場所で体を冷やし、救急隊の指示に従ってください。意識や飲み込みに問題がある子へ、無理に飲ませないでください。
持ち物より先に、活動の予定を確認
当日の気温だけでなく、暑さ指数(WBGT)、日陰や冷房のある休憩場所、活動時間、飲み物の補充先を確認します。実施・短縮・中止や休憩の運用は、主催者とチームからの連絡を確かめてください。用品が揃っていても、暑さや体調に応じた活動の見直しは必要です。
体調が悪い日は、参加の予定から相談します。「ほかの子は平気だから」と続けさせず、子ども自身が不調を伝えやすいよう、途中で休むときの相手と場所を決めておきましょう。
夏の持ち物を用途で揃える
表は横にスクロールできます。項目名を見ながら比較してください。
| 比べる条件 | 使う目的 | 用意するときの確認 |
|---|---|---|
| 飲み物・予備 | 休憩中や活動の前後の水分補給 | 活動時間と補充先を確認。凍らせた予備だけでなく、すぐ飲める分も用意 |
| 保冷バッグ・保冷剤 | 飲み物や冷却用品の保冷 | 持ち運びやすさ、保管場所、製品の使い方 |
| 帽子 | 待ち時間の直射日光を避ける | 競技中の着用やテント設営は会場・チームの指定を確認 |
| タオル | 汗を拭く、冷却時に使う | 本人が取り出せる場所へ。冷却は公的な応急対応に沿って行う |
| 着替え | 汗で濡れた服を替える | 活動後や移動時に使えるよう、チームの指定を確認 |
| 汚れ物用の袋 | 濡れた服やタオルを分ける | 持ち帰って洗えるよう、子ども自身が使える袋を用意 |
水筒は容量だけでなく、子どもが自分で開けて飲めること、運べる重さ、洗いやすさも確認します。中身に対応した容器を選ぶ条件は水筒の選び方で確認できます。手持ちの容器と予備で対応できるなら、夏用という理由だけで買い替える必要はありません。
飲み物と塩分は一律の量で決めない
「全員1.5L」「休憩ごとに塩分タブレット1粒」とは決めません。用意する量と実際に飲む量は別です。体格、発汗、活動内容、食事や飲料に含まれる塩分も踏まえ、必要な補給を相談してください。医療者から水分・塩分の制限を受けている場合は、その指示を優先します。
休憩では、飲み物の残りを大人も確認します。本人が「まだある」と思っていても空になっていることがあるため、残量と補充できる場所を具体的に確かめましょう。のどが渇く前から、こまめな補給と休憩を取れる段取りを作ります。
経口補水液は普段の飲み物の代わりに常用するものではありません。製品によって使用対象が異なるので、必要性は医師・管理栄養士・薬剤師等へ相談し、パッケージの表示に従います。スポーツドリンクや塩分タブレットも、製品の表示を確認して使います。
前日・出発前・車内の準備
前日は持ち物を本人と確認し、睡眠を確保できる予定にします。当日の朝は体調と食事の状況を確認し、気になることがあれば出発前にチームへ伝えましょう。試合前の食事の考え方は試合前の食事の記事も参考にしてください。
移動前は車内の暑さを確認します。短時間でも子どもを車内に残さないでください。帰りは汗で濡れた服を替え、帰宅後も不調が続く・新しく出る場合は、活動を終えたことだけで安心せず医療機関へ相談します。
具合が悪いときの行動
頭痛、吐き気、めまい、強いだるさなど、いつもと違う様子があれば、まず活動を中止します。近くのコーチやスタッフを呼び、涼しい場所へ移して衣服をゆるめ、体を冷やします。チームへの報告と救急対応は、待ち合わせにせず同時に進めます。
- 返事・意識がおかしい、自力で飲めない:救急要請を優先。無理な飲水をさせず、冷却を続ける
- 意識がはっきりし、自分で飲める:休ませて冷却し、水分・塩分を補給。症状が改善しない場合は医療機関へ
- 判断できない、悪化している:そのまま練習へ戻さず、速やかに医療的な対応につなぐ
汗が出ているかどうかだけで、重さを判断しないでください。このページは準備と一般的な応急対応の案内です。救急時は119番の指示、受診後は医療者の指示を優先します。
朝の最終チェック
- 体調と当日の活動予定を確認した
- すぐ飲める飲み物・予備・補充先を用意した
- 日陰で休める場所と、途中で休む際の連絡先を確認した
- 帽子、タオル、着替えを本人が取り出せるようにした
- 不調を伝えたら休めることを本人と話した
日差しへの備えは屋外練習の日焼け対策へ。用品を追加するときは、今ある物で対応できない点から選びます。シューズを見直す場合も、暑さを防ぐ道具とは分けて、用品比較で使用条件を確かめるようにしてください。
出典・確認日
2026年10月15日確認。厚生労働省「熱中症予防のために」、日本スポーツ振興センター「熱中症発生のメカニズムと対策・児童生徒編」、消費者庁「経口補水液について」を参照。活動の実施条件は当日の大会・チームの案内を確認してください。
よくある質問
夏の飲み物は全員1.5Lでよいですか?
一律には決まりません。活動時間、体格、汗の量、途中で補充できるかを確認し、チームと準備を相談します。用意する量を、そのまま全員が飲むべき量とは考えないでください。
塩分タブレットは休憩ごとに1粒ですか?
製品や食事・飲料に含まれる塩分量が違うため、一律の粒数は勧めません。表示を確認し、水分・塩分の制限など医療者の指示があれば優先してください。
返事がおかしい、自力で飲めないときは?
119番で救急車を呼び、涼しい場所で体を冷やして救急隊の指示に従います。意識や飲み込みに問題がある場合、無理に飲ませないでください。
経口補水液を普段の水筒に入れてよいですか?
日常の飲み物の代わりに常用するものではありません。必要性は医師・管理栄養士・薬剤師等に相談し、製品の使用対象と表示を確認します。
道具が揃えば練習を続けても大丈夫ですか?
道具だけで安全は決まりません。暑さ指数、活動時間、休憩場所、本人の体調を踏まえて、主催者やチームの短縮・中止等の案内を確認します。不調があれば活動を中止してください。
「サッカーが上手い選手より、サッカーを通じて“かっこいい大人”を育てる」
育成年代の指導3年目、延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断・認知・立ち位置を軸に「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。
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