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親の関わり方

少年サッカーの「当番」とは?内容・負担を減らすコツ

PITCH NAVI 編集部|2026.07.10 更新|読了 約8

監修現役 U10・8人制サッカーコーチ指導3年目・延べ50名を指導

大会の受付テーブルで当番の保護者が名簿を確認するアイキャッチ

少年サッカーチームに入ると、よく聞くのが「保護者の当番」。「当番って、具体的に何をするの?」「仕事や下の子がいて、できるか不安…」——入団前や入団直後の親が、いちばん気になるところですよね。この記事では、少年サッカーの現場を見てきた現役コーチの視点から、当番の一般的な内容と、負担を減らす現実的なコツを、あわてず準備できるようにお伝えします。

\ 時間がない人へ・先に結論 /

当番の中身はチームによって様々ですが、多くは①車出し・送迎 ②お茶・氷などの準備 ③審判の補助や見守り ④会場の設営・片付けあたり。「できない日は正直に伝える」「得意なことで貢献する」で、無理なく回せます。まずは自分のチームの当番表を確認しましょう。

この記事は、少年サッカーの現場に立つ現役のU10・8人制コーチが監修しています。保護者の当番は、チームによって内容も負担感も大きく違います。大事なのは「全部完璧にこなす」ことではなく、無理なく続けられる関わり方を見つけること。順番に見ていきましょう。

01そもそも「当番」って何をするの?

少年サッカーの「当番」とは、練習や試合の日に、保護者が交代で担当するお手伝いのこと。子どもたちが安全に、スムーズに活動できるよう、大人がサポートする役割です。

ボランティアで運営されているチームが多く、コーチだけでは手が回らない部分を保護者が支えている——というのが実情です。だからこそ「お互いさま」で成り立っています。とはいえ、負担が偏ると続かないので、仕組みで公平にすることが大切です。

02当番の一般的な内容(チーム差あり)

内容はチームによってかなり違いますが、よくあるのは次のようなものです。

  • 車出し・送迎:試合会場までの送り迎え。遠征時はとくに重要。
  • 飲み物・氷の準備:麦茶を作る、夏場は氷やスポーツドリンクを用意する。
  • 審判の補助・見守り:低学年の試合で線審を手伝う、子どもの安全を見守る。
  • 会場の設営・片付け:ゴールやコーンの運搬、ビブスの洗濯など。
  • 救護・体調管理:ケガの応急手当、熱中症への気配り。
⚠ 「審判をやらされる」が不安な人へ

低学年の線審(旗を上げる役)を頼まれることがありますが、多くは「ボールがラインを出たら旗を上げる」程度からのスタート。いきなり主審を任されることはまずありません。ルールに自信がなくても、オフサイドの基本だけ知っておけば、気持ちがぐっとラクになります。

035つの役割を1つずつ具体的に

「何をするか」がぼんやりしているから不安になります。1つずつ、実際の中身を書きます。

● 受付・本部

大会の日に、本部テントで出欠の確認、メンバー表の提出、対戦表の受け取りをします。拘束時間は長いけれど、体力は使いません。下の子を連れて行きやすい役割でもあります。求められるのは丁寧さだけで、サッカーの知識はゼロで大丈夫です。

● 審判補助(線審)

低学年の試合で、旗を持ってタッチラインの外を歩きます。やることは「ボールが完全にラインを出たら旗を上げる」だけ。オフサイドの判定は求められないことがほとんどです。試合1本あたり15〜20分、その間は立ちっぱなしになります。

● 給水・お茶当番

麦茶を作って持参する、氷や冷えたスポーツドリンクを用意する、ハーフタイムに配る。夏場はいちばん重要な役割です。準備が家でできる分、当日の負担は軽め。前日に麦茶を作って凍らせておくのが定番です。

● 救護

擦り傷の手当て、熱中症の兆候の見守り、体調が悪い子への対応。専門知識は不要で、「気づいて大人を呼ぶ」ことが役割です。ただし応急手当の範囲を超える判断はしません。頭を打った・強くひねった・意識がはっきりしないといったときは、自己判断せず必ずコーチと保護者に引き継ぎ、医療機関の受診につなげます。

● 車出し

いちばん負担感が大きい役割です。自分の子以外を乗せるので、責任も伴います。チャイルドシートの要否、任意保険の内容、ガソリン代の分担ルール——このあたりを事前に確認しておくと安心です。乗せられる人数は正直に申告してください。無理をして詰めるのがいちばん危険です。

04初めての当番の日・時間ごとの流れ

初回でいちばん不安なのは「何時に行けばいいか」「行って何をすればいいか」。典型的な試合日の流れはこうなります。

    • 集合の30分前に到着。当番はチームの集合時刻より早めが基本です。分からなければ「何時に行けばいいですか」と前日に聞いておく。これが一番確実です。
    • 到着したら、先に来ている当番の人に「今日はじめてです」と伝える。ここで言っておくと、全部教えてもらえます。黙って立っているのがいちばんつらいです。
    • 荷物・給水の運搬、テント設営を手伝う。指示があるまで動かず、聞いてから動くほうが邪魔になりません。
    • 試合中は、給水の準備と子どもの見守り。基本は待機時間です。座って見ていて問題ありません。
    • ハーフタイム・試合間に給水を配る。ここがいちばん動く時間帯。
    • 最後に片付けと、忘れ物チェック。ここまでが当番です。

初回で一番よくある失敗が、「気を使って動きすぎて疲れ果てる」こと。1日目から全部やる必要はありません。「今日は見て覚えます」でまったく問題ない——これは受け入れ側の本音です。

05当番の日に持っていくもの

あると格段にラクになるものだけ挙げます。

    • 折りたたみイス:待機時間が長いので、これがあるかないかで疲労が全然違います。
    • 帽子・日焼け止め・サングラス:グラウンドに日陰はほぼありません。
    • 自分用の飲み物(多め):子ども用の給水に手をつけないためにも必須。
    • ゴミ袋(大小):濡れたビブス、ゴミ、汚れた物を入れる。いちばん重宝します。
    • タオル数枚:汗、水こぼし、擦り傷、全部これで対応します。
    • 絆創膏・保冷剤:救護担当でなくても持っていると感謝されます。
    • 雨具(カッパ):傘が使えない会場が多いです。
    • 小銭:駐車場・自販機用。

冬場は使い捨てカイロと防寒を甘く見ないでください。グラウンドの寒さは想像の倍です。逆に夏場は、保冷バッグに凍らせたペットボトルを入れておくと、給水にも自分の体を冷やすのにも使えます。

06負担を減らす3つのコツ

当番がしんどくなる原因は、たいてい「負担の偏り」と「抱え込み」。次の3つで、ずいぶんラクになります。

① 当番表で「見える化」する

誰がいつ担当したかが曖昧だと、気づけばいつも同じ家庭が負担しがち。LINEグループやスプレッドシートで当番表を共有し、回数が公平か見えるようにするだけで、不公平感は減ります。

② できる範囲を最初に伝える

「平日は無理」「車は出せるが当番は月1まで」など、自分のできる範囲を早めに伝えておくこと。抱え込んでから限界が来るより、最初に線を引くほうが長く協力できます。

③ 得意なことで貢献する

運転が得意な人、事務作業が得意な人、当日の見守りが得意な人——。全員が同じことをやる必要はありません。得意で貢献し合えば、一人あたりの負担が軽くなります。

送迎・車出しの負担については、送り迎えが大変なときの工夫でくわしく解説しています。

07共働き家庭の現実的な回し方

共働き家庭の親御さんから、いちばん多く聞かれるのがここです。実際に回っている家庭がやっていることを挙げます。

    • 年度のはじめに、出られない日をまとめて出す。都度断るより、最初に1年分まとめて共有するほうが角が立ちません。当番表を作る側もそのほうが助かります。
    • 「現地には行けないが、準備は家でやる」に振り替える。麦茶を作る、ビブスを洗う、名簿を作る——持ち帰り作業に置き換えられる役割は意外と多いです。
    • 年に1〜2回、丸一日出る日を作る。毎回30分ずつ顔を出すより、まとまって1日入るほうが評価されるし、本人もラクです。
    • 祖父母・パートナーで枠を分ける。「当番=母親」という固定観念が負担を作っています。名前を分けて登録できるチームも多いです。
    • 下の子を連れて行く。禁止されているチームは少数です。事前に一言確認すればほぼOKが出ます。

実際、あるチームで共働き家庭が全体の6割という学年がありました。そこは「現地当番」と「持ち帰り当番」を最初から2種類に分けて、家庭ごとに選べるようにしていました。不公平の不満が出ず、退団も出なかった。仕組みで解けます。

08できない時の、角が立たない伝え方

仕事や下の子の都合で、どうしても当番ができない日もあります。そんなときは、我慢して抱え込まず、正直に、でも感じよく伝えるのがコツ。

\ 伝え方の例 /

✕「無理です」だけ
◯「その日は仕事で難しいのですが、翌週なら代われます」

「できない」だけでなく「代わりにできること」を添えると、角が立たず、お互いさまの空気が保てます。

大切なのは、引き受けられないことに罪悪感を持ちすぎないこと。あなたが無理して倒れるより、できる範囲で長く協力するほうが、チームにとってもプラスです。

09代わってもらうときの頼み方

断るより難しいのが、すでに割り当てられた日を代わってもらうときです。ここには順番があります。

    • ①気づいた時点ですぐ言う。前日に言われるのと2週間前に言われるのでは、受ける側の負担がまったく違います。早さが最大の誠意です。
    • ②全体連絡より先に、個別で当たる。グループLINEに「誰か代われませんか」と投げるのは、全員に断りづらさを配ることになります。まず1〜2人に個別で聞く。
    • ③代わりの日をこちらから提示する。「◯日と△日なら代われます」と先に出す。交換になれば、頼まれた側は損をしません。
    • ④終わったあとに一言お礼を返す。ここを飛ばす人が多い。次に頼めるかどうかは、ほぼこれで決まります。

やってはいけないのが、「代わってもらったことを黙っている」こと。当番表の管理者には必ず伝えてください。記録が合わなくなると、後から「あの人はやっていない」という話になります。揉め事の火種のほとんどが、記録の食い違いです。

10当番が少ないチームの見分け方

入団前に確認できれば、あとで悩まずに済みます。見学や説明会で見るポイントはここです。

    • 月謝が相場より高いチームは、当番が少ない傾向。人件費や外部審判に費用をかけている分、保護者の手間が減ります。逆に月謝が安いチームは、その差を保護者の労働が埋めています。
    • クラブチーム(スクール型)か、少年団(地域型)か。一般的にクラブチームのほうが当番は少なめ。少年団は保護者運営が前提のことが多いです。
    • グラウンドが専用か、借用か。借用だと毎回の設営・撤収が発生します。専用グラウンドがあるチームは当日の作業が少ないです。
    • コーチが有償か、ボランティアか。ボランティアコーチのチームは、その分保護者の手が必要になります。

見学で聞くべき質問は、この2つで十分です。「当番は月に何回くらいですか」「当日は何時から何時までですか」回数と時間、この2つの数字を必ず出してもらってください。「みなさん協力的でやりやすいですよ」といった答え方しか返ってこないときは、実態が重い可能性があります。

11揉めやすいポイントと避け方

長く見てきて、当番でこじれるのはだいたい同じ3か所です。

⚠ 当番が揉める3大ポイント

回数の不公平——「あの家はいつも来ない」。記録がないと必ず起きます
お金の曖昧さ——ガソリン代、駐車場代、備品代の立て替えが精算されない
やり方の押しつけ——「前からこうしてる」で新しい人が萎縮する

避け方も、それぞれ決まっています。

①には記録。誰がいつ入ったかを1枚の表にする。それだけで感情論が消えます。「見える化は、不満が出る前にやる」のがポイントです。出てからだと、犯人探しの空気になります。

②にはルールの先出し。ガソリン代を出すのか出さないのか、1回いくらか、誰が集めるか。金額の話は最初に決めておけば揉めません。走り出してから決めるのがいちばん危険です。

③には引き継ぎメモ。当番の手順を1枚にまとめて共有する。口伝えだと「知らない人が悪い」になりますが、紙があれば誰も責められません。新しく入った家庭がいちばん助かるのがこれです。

そしてもう1つ。当番の場で子どもの出場時間やコーチの采配の話をしないこと。ここが混ざると、当番の人間関係とチームの評価が絡んで、収拾がつかなくなります。当番の時間は、当番の話だけ。これが長く続けるための一番の防波堤です。

💬 現場で聞いた保護者の声

初回に『今日はじめてです』と言っただけで、全部教えてもらえて気がラクになった

1年生のお子さんの保護者

折りたたみイスを持っていくようにしてから、当番の日の疲れ方が全然違う

3年生のお子さんの保護者

年度はじめに出られない日をまとめて出したら、断る気まずさがなくなった

4年生のお子さんの保護者

見学のときに『当番は月何回ですか』と数字で聞いておいてよかった

2年生のお子さんの保護者
※ 監修コーチが少年サッカーの現場で実際に聞いた声です(個人が特定されない形で掲載しています)。感じ方には個人差があります。

12よくある質問

Q

共働きで平日の当番ができません。入団は難しいですか?

A

多くのチームは、共働き家庭の事情を理解しています。入団前に「平日は難しいが、土日ならできる」など、できる範囲を正直に相談してみてください。当番の負担はチームによって大きく違うので、見学や説明会のときに『当番はどのくらいの頻度・内容ですか?』と確認しておくと安心です。無理のない範囲で協力する姿勢が伝われば、多くの場合問題ありません。

Q

審判(線審)を頼まれるのが不安です。

A

低学年の線審は、多くが「ボールがラインを完全に出たら旗を上げる」程度からのスタートで、いきなり主審を任されることはまずありません。ルールに不安があっても、オフサイドの基本だけ知っておけば十分対応できます。分からないときは近くのコーチや保護者に聞けば大丈夫。回を重ねれば自然と慣れていきます。

Q

当番の負担が一部の家庭に偏っています。どうすれば?

A

まずは当番表を作って「見える化」するのがおすすめです。誰がいつ担当したかが分かれば、偏りが可視化され、自然と公平になっていきます。個人で改善しづらい場合は、保護者会やコーチに『負担を公平にする仕組みを作りませんか』と相談を。特定の人が抱え込む状態は、その家庭が離脱する原因にもなるため、チーム全体の課題として扱うのが健全です。

Q

当番をきっかけに、親同士の付き合いが負担です。

A

無理に深く付き合う必要はありません。当番は「役割を果たす」ことが目的で、仲良くすることが義務ではないと割り切って大丈夫です。あいさつと必要な連絡だけ丁寧にしていれば、それで十分。子ども同士の関係と、親同士の関係は別と考え、自分のペースを保つのが長く続けるコツです。

当番や送迎でヘトヘトな日も、家で子どもと5分ボールにさわると、いい気分転換になります → 親子でできるおうちサッカー練習・ボールタッチ5選

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この記事の監修
監修現役 U10・8人制サッカーコーチ

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育成年代の指導3年目、延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断・認知・立ち位置を軸に「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。

用品・ルール・練習の記事は、公開前に監修コーチが内容を確認し、事実に関わる記述は一次情報にあたって整理しています。監修者について →

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