サッカースクールの案内に「会場:市民体育館」の文字。玄関で靴箱を前に、ふと手が止まる——。「体育館って、いつものトレシューでいいの?それともフットサルシューズってやつ?」。屋外のスパイクやトレシューの情報は多いのに、体育館・室内コートの靴になると、急に情報が減ります。この記事を読み終えるころには、体育館・人工芝のフットサルコート・屋外グラウンド、それぞれで何を履かせればいいかが一発で判断できるようになります。
体育館(板張りの床)=フットサルシューズ(インドア用)。裏が飴色(生ゴム色)の平らなゴム底のものです。屋外や人工芝のフットサルコート=TF(トレシュー)でOK。つまり「床が板ならインドア用、それ以外はトレシュー」。これだけ覚えれば、まず間違えません。
屋外用の一足をまだ持っていない人は、学年・足型別の比較ページもどうぞ → ジュニアシューズ比較ランキングを見る(30秒)
この記事は、少年サッカーの現場に立つ現役のU10・8人制コーチが監修しています。忘れられないのが、去年の冬のこと。雨でグラウンドが使えず、急きょ体育館練習に切り替えた日に、入団して2週間の子がピカピカのスパイクを持ってきたんです。板の床でスパイクは履けません。床は傷むし、本人は滑って危ない。結局その日は学校の上履きを借りて参加になり、本人はちょっと恥ずかしそうでした。悪いのはその子でも親御さんでもなく、「場所によって靴が変わる」ことを誰も教えていなかったこと。在籍17名のうちのチームでも、入りたての時期にここでつまずく家庭は毎年います。だからこの記事で、先回りしてつぶしておきましょう。
01結論:床で決まる。「板ならインドア用、それ以外はTF」
シューズ選びというと、つい「サッカー用かフットサル用か」で考えたくなりますが、実は見るところはひとつだけ。足元の床(地面)が何か、です。
体育館・板張りの床 → フットサルシューズ(インドア用)
人工芝のフットサルコート → TF(トレシュー・ターフ用)
土・屋外の人工芝グラウンド → トレシュー or スパイク(学年による)
競技の名前ではなく、床で選ぶ。これが結論です。
サッカースクールでも、会場が体育館ならインドア用。フットサルスクールでも、会場が屋外の人工芝ならTF。「フットサルだからフットサルシューズ」と考えると、逆に間違えます。ここ、売り場の店員さんでも説明を省いてしまうことがあるので、親が知っておくと強いです。
02フットサルシューズって何?(飴色の底がサイン)
フットサルシューズ(インドア用)は、かんたんに言うと「体育館の床専用に作られた、平らなゴム底のサッカー靴」です。見分け方は裏返せば一発。底が飴色(うすい茶色・生ゴム色)で、突起がなくフラットになっています。商品名やタグに「IN」「インドア」と書かれていることも多いです。
なぜ飴色なのか。板張りの床は意外と滑りやすく、普通のゴムだとキュッと止まりきれません。生ゴム系のソールは板の上でのグリップが強く、急な切り返しでも足が流れにくいんです。しかも床に黒い跡が残りにくい「ノンマーキング仕様」。体育館によっては、底の色や仕様を指定されることもあるくらいで、施設側にとっても大事なポイントです。
スパイクは論外として、意外とやりがちなのがTF(トレシュー)で体育館に入ること。TFの裏には小さなイボイボがたくさん付いていて、板の上では点で接地するためかえって滑ります。イボが床に跡を残すこともあり、施設によっては使用を断られます。体育館には、平らなインドア用。これはセットで覚えてください。
03トレシュー(TF)との違いを1分で
逆に、TF(トレシュー・ターフ用)は屋外向きの靴です。ゴム底の全面に小さな突起が付いていて、人工芝や土の上で細かく引っかかってくれる。つまり両者の違いは、性能の優劣ではなく担当している床が違うだけなんです。
- インドア用(フットサルシューズ):底が平ら・飴色。板の床で最強。屋外で履くと突起がないぶんグリップせず、底の減りも早い。
- TF(トレシュー):底にイボイボ。人工芝・土・アスファルトで幅広く使える。板の床では滑る。
どちらか1足で全部まかなえないか、と聞かれることがあります。正直に言うと、週1回の体育館スクールだけなら、兼用を考えるよりインドア用を1足買ったほうが早いです。ジュニアのインドアシューズは3,000〜5,000円台が中心で、上位モデルは必要ありません。逆に屋外の練習がメインで、たまに人工芝のフットサルコートに行く程度なら、TFが1足あれば十分です。
04体育館スクール、運動靴のままじゃダメ?
「体育館なら、学校の運動靴でよくない?」——これもよく聞かれます。答えは、最初の体験期間ならOK、続けるなら早めにインドア用へ。
運動靴でも走れはします。ただ、サッカーの動きは「走る」より「止まる・切り返す」が多い。普段履きの運動靴は底が硬めで幅も曖昧なので、切り返しでズルッと足が流れがちです。うちのチームの室内練習でも、運動靴の子とインドアシューズの子では、ターンのときの安心感が見ていて違います。転び方が変わる、と言ってもいいくらい。
一方で、私は「入って1か月は運動靴で様子見」派です。続くかどうか分からない習い事に、最初から専用シューズを揃える必要はありません。本人が「続けたい」と言った時が買いどき。そのタイミングで買うと、シューズ自体がちょっとしたご褒美にもなって、練習に向かう気持ちが変わります。
05人工芝のフットサルコートはTFでOK
最近増えている屋外・屋上の人工芝フットサルコート。ここは体育館ではないので、インドア用ではなくTF(トレシュー)が正解です。多くの施設がスパイクを禁止していて、「TFまたはフットサルシューズ」と案内されることが多いのですが、人工芝の上でしっかり止まれるのはイボ底のTFのほう。すでに屋外練習用のトレシューを持っているなら、そのまま兼用できます。
△ここだけ注意:これは屋外・人工芝向けのTFタイプ。板張りの体育館用ではありません。体育館用には、底が平らなインドア用を別途選んでください。
06サイズ選びとネット購入の注意
サイズの考え方は、屋外のシューズと同じです。つま先の余りは5〜10mm、大きめに買うとしても最大1cmまで。室内の動きは切り返しが多いぶん、大きすぎる靴の中で足が滑る悪影響はむしろ屋外より出やすいです。かかとを合わせてから、つま先を指で押して確認。サッカー用の厚手ソックスを履いた状態で試すのも忘れずに。
楽天なら「サイズ交換無料」と書いてあるショップを選べば、届いて合わなくても交換できます。届いたらまず室内で試着。インドアシューズはそもそも室内用なので、試着でそのまま床の感触も確かめられます。有名スポーツ量販店のショップなら正規品で安心です。
よくある質問
体育館のサッカースクールには何を履かせればいいですか?
板張りの床なら、底が平らで飴色(生ゴム色)のフットサルシューズ(インドア用)が正解です。スパイクは使用不可、TF(トレシュー)も板の上では滑るため不向きです。体験期間中は学校の運動靴でも参加できますが、続けるなら早めにインドア用を用意してあげると切り返しが安定します。
フットサルシューズとトレシューの違いは何ですか?
担当する床が違います。フットサルシューズ(インドア用)は平らな生ゴム底で板張りの体育館向け、TF(トレシュー)はイボイボのゴム底で人工芝・土・アスファルト向けです。性能の上下ではなく用途の違いなので、練習場所に合わせて選んでください。
屋外の人工芝フットサルコートにはどっちを履く?
TF(トレシュー)がおすすめです。人工芝の上ではイボ底のほうがしっかり止まれます。多くの施設でスパイクは禁止されているので、屋外練習用のトレシューを持っていればそのまま兼用できます。
1足で体育館と屋外を兼用できますか?
おすすめしません。インドア用を屋外で履くとグリップせず底の減りも早く、TFを体育館で履くと滑ります。週1の体育館スクールならインドア用を1足(3,000〜5,000円台で十分)足すのが、結局いちばん安全で経済的です。
サイズは屋外用と同じ選び方でいいですか?
同じでOKです。つま先の余りは5〜10mm、最大でも1cmまで。室内は切り返しの動きが多く、大きすぎる靴は足が中で滑ってケガのもとになります。厚手のサッカーソックスを履いた状態で、夕方に試着するのが確実です。
今夜の一手はシンプルです。お子さんのスクールの案内をもう一度見て、会場の床が「板」か「人工芝」かを確認すること。それだけで、買うべき一足は自動的に決まります。
屋外用のトレシュー選び(TFの意味・スパイクへの切り替え時期)はこちらで詳しく → サッカートレーニングシューズ ジュニアの選び方
屋外のグラウンド別(土・人工芝)のソールの使い分けはこちら → スパイクのソールとグラウンドの相性ガイド
学年・足型から屋外用の一足を選びたい方は → ジュニアシューズ比較ランキング
「サッカーが上手い選手より、サッカーを通じて“かっこいい大人”を育てる」
少年サッカーの育成年代を指導して3年目、これまで延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断力・認知・立ち位置・パススピード・切り替え、GKからのビルドアップを軸に、「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。毎月、練習設計と自己内省をレポートにまとめてPDCAを回す、分析型の指導者です。
現場でサッカー未経験の保護者の声を大切にしてきました。専門用語をゼロに噛み砕き、「親が今日からできること」に翻訳してお届けします。
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