本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。料金・在庫は各公式サイトをご確認ください。
PITCH NAVI少年サッカーの親のための応援メディア(用品・練習・ルール)
ホームルール入門小学生のヘディングは禁止?JFA…
ルール入門

小学生のヘディングは禁止?JFAガイドラインを親向けにやさしく解説【現役コーチ監修】

PITCH NAVI 編集部|2026.07.18 更新|読了 約7

監修現役 U10・8人制サッカーコーチ指導3年目・延べ50名を指導

やわらかいボールを胸で受ける安全なヘディング指導の様子

練習見学中、コーチが投げたボールを子どもたちがおでこで返している。その様子を見た隣の保護者が、ぽつり。「ヘディングって、子どもには禁止になったんじゃなかったっけ?脳に悪いってニュースで見たよ」——聞いた瞬間、不安になりますよね。うちの子、やらせて大丈夫なの?それとも、やらせないほうがいいの?調べてもニュースの見出しばかりで、結局どっちなのか分からない。

\ 時間がない人へ・先に結論 /

日本の少年サッカーで、ヘディングは「禁止」ではありません。JFA(日本サッカー協会)が2021年に出したのは禁止令ではなく、「育成年代でのヘディング習得のためのガイドライン」。つまり「やらせない」ではなく「発達段階に合わせて、安全なやり方で段階的に覚えさせる」という方針です。試合でヘディングしても反則にはなりません。ただしこれは指針であり、詳細や最新の内容は必ずJFA公式サイトで確認してください。

この記事は、少年サッカーの現場に立つ現役のU10・8人制コーチが監修しています。ヘディングの「教え方・練習方法」は別の記事にまとめているので、この記事は「ルールと安全指針として、親が何を知っておくべきか」に絞ります。保護者会でもよく質問が出るテーマなので、現場でどう運用されているかも含めて、正直に書きます。

01結論:禁止ではなく「段階的に習得」が日本の方針

まず一番大事なところを整理します。「小学生のヘディング禁止」という見出しの記憶がある方は多いのですが、それは主に海外(イングランドなど)の話です。日本のJFAが2021年春に公表したのは、禁止ではなく習得のためのガイドライン。方向性をひとことで言えば、こうです。

「怖いから遠ざける」のではなく「正しく教えて、リスクを減らす」

不用意なヘディング——例えば、固いボールを間違ったフォームで何度も繰り返すこと——を避けつつ、年齢に応じた道具とやり方で少しずつ慣れさせていく。将来ヘディングが必要になったとき、自己流の危ないフォームで頭にボールを受けるほうがむしろ危険だ、という考え方が土台にあります。

そして試合について。少年サッカー(8人制)の試合で、ヘディングは普通に認められています。子どもがヘディングしても反則にはなりませんし、審判が止めることもありません。ここは安心してください。

02そもそもなぜ騒がれたのか——海外の動き

背景も少しだけ。この話題が広まったきっかけは、ヘディングと脳への影響の関係を調べる研究が海外で相次いだことです。元プロ選手の健康問題との関連が議論になり、イングランドでは育成年代の練習でのヘディングを年代別に制限するガイダンスが導入されました。米国でも幼い年代のヘディングを制限するルールが先行しています。

ただ、正直なところを言うと、子どもへの影響がどの程度なのかは現在も研究が続いている途上のテーマです。「確実に危険」とも「まったく問題ない」とも、現時点で断言できる状況ではありません。だからこそ各国とも「白黒つくまで待つ」のではなく、予防的に回数ややり方を管理する方向で動いています。JFAのガイドラインも、この流れを受けた予防的な対応です。過度に怖がる必要はありませんが、「昔からみんなやってたから大丈夫」で片付ける話でもない。このバランス感覚が、親として持っておきたい現在地です。

03JFAガイドラインの中身をやさしく

ガイドラインの詳細は年代別にかなり細かいのですが、親が押さえたい骨格は「年齢が低いほど、軽いボールで、少ない回数」という段階設計です。イメージとしては次のような流れになっています。

  • 幼児期〜低学年:通常のボールでのヘディング練習はせず、風船やビーチボールのような軽くて柔らかいもので「頭にボールが触れる感覚」に遊びの中で慣れる。
  • 中学年(U-10前後):ゴムボールや軽量ボールを使い、自分で投げ上げる・近くから優しく投げてもらうなど、衝撃の小さい形で基礎を作る。回数も絞る。
  • 高学年(U-12前後):4号球も使いながら、正しいフォーム(おでこで、目を開けて、首を固定して)を段階的に習得していく。それでも回数の配慮は続く。
ここは必ず公式で確認を

上記はあくまで概要のイメージです。ガイドラインの正確な内容・対象年齢の区分・改定の有無は、JFA公式サイトの最新情報で必ず確認してください。ガイドラインは今後の研究次第で更新される可能性がありますし、大会や地域によって独自の運用(ローカルルール)が加わる場合もあります。この記事は2021年公表の内容をもとにした、執筆時点での解説です。

04現場では実際どう運用されているか

では、指針は現場でどう動いているのか。監修コーチのU10チームの実例を出すと、ヘディングをテーマにした練習は月に数回・1回あたり10分程度に絞り、使うのは4号球ではなくゴム製の軽いボールか、空気を少し抜いたボール。自分で投げ上げて額に当てる、2〜3m先から山なりに投げてもらう、そこまでです。強いキックボールを頭で跳ね返すような練習は、この年代ではやりません。

印象に残っている出来事があります。あるとき保護者の方から「ニュースを見て不安なので、うちの子にはヘディングをさせないでほしい」と相談を受けました。そこで練習を見てもらいながら、軽いボールで回数を絞っていること、教えずに試合でいきなり固いボールを頭に受けるほうが怖いこと、を説明したところ、「禁止されてるのかと思っていた。管理されてるなら安心です」と納得されました。保護者の不安の多くは、内容ではなく「何をやっているか見えないこと」から来ている——この相談以来、チームでは練習内容を保護者に開いて説明するようになったそうです。

もっとも、運用はチームによって差があるのが実情です。ガイドラインをきっちり落とし込んでいるチームもあれば、昔ながらの感覚のままのチームも、正直まだあります。だからこそ次の章が大事になります。

05親が確認すべきこと・できること

親にできることは、シンプルに3つです。

1つ目、チームに聞く。「ヘディング練習はどんな方針でやっていますか?」——この一言で十分です。ガイドラインを意識しているチームなら、すぐに説明が返ってきます。返答が曖昧でも、聞かれること自体がチームの意識を変えるきっかけになります。クレームではなく質問として聞くのがコツです。

2つ目、怖がる子に無理をさせない。ヘディングを嫌がるのは、この年代ではむしろ自然な感覚です。無理に克服させる必要はありませんし、軽いボールで遊びから入れば、たいてい時間が解決します。

3つ目、「正しいフォームこそ最大の安全対策」と知っておく。おでこの正しい位置で、首をしっかり固定して当てれば、衝撃の受け方はまったく変わります。ルールで守り、技術でも守る。両輪です。家庭で風船から始められる安全な教え方の手順は、こちらに詳しくまとめています → ヘディングの正しい教え方・練習ステップ

よくある質問

Q

少年サッカーでヘディングは禁止されているのですか?

A

日本では禁止されていません。JFAが2021年に公表したのは禁止令ではなく「育成年代でのヘディング習得のためのガイドライン」で、年齢に応じて軽いボール・少ない回数で段階的に安全に習得させる方針です。試合中のヘディングも反則ではありません。ただし内容は改定される可能性があるため、最新はJFA公式サイトで確認してください。

Q

ヘディングは子どもの脳に悪影響がありますか?

A

育成年代への影響の程度は、現在も世界で研究が続いている途上のテーマで、断定的なことは言えない段階です。だからこそ各国とも予防的に「回数を管理し、軽いボールで正しく教える」方向で対応しています。過度に恐れる必要はありませんが、頭部への強い衝撃や体調の異変(頭痛・吐き気など)があった場合は、プレーを続けさせず医療機関を受診してください。

Q

低学年のうちはヘディング練習をさせないほうがいいですか?

A

「4号球でのヘディング反復」は避けるべきですが、風船やビーチボールで頭にボールが触れる感覚に遊びながら慣れることは、ガイドラインの方向性とも合致します。完全に遠ざけると、高学年になって初めて固いボールを頭に受けることになり、かえって危険です。段階を踏むことが一番の安全対策です。

Q

試合で子どもがヘディングしたら反則になりますか?

A

なりません。少年サッカーの試合でヘディングは通常どおり認められています。制限の対象はおもに「練習でのやり方と回数」です。なお、大会や地域によって独自の運用がある可能性はゼロではないので、気になる場合は大会要項やチームに確認してください。

Q

ヘッドギアはつけさせたほうがいいですか?

A

着用は自由で、ルール上の義務はありません。ヘディングの衝撃そのものを大きく減らす効果については評価が定まっていない一方、頭同士の接触や転倒時の保護には一定の意味があるとされます。お子さんが嫌がらないなら選択肢の一つですが、「ヘッドギアがあるから大丈夫」と過信しないことのほうが大切です。

最後に、今夜できる一手を一つだけ。次の練習のとき、コーチに「ヘディングってどんな方針でやってますか?」と一言聞いてみてください。 禁止かどうかを気にする段階から、どう教わっているかを見る段階へ。それが、ニュースの見出しに振り回されない親への第一歩です。

ルール理解をもう一段進めたい方は、8人制サッカーの全体ルールもどうぞ → 8人制サッカーのルール完全ガイド

この記事の監修
監修現役 U10・8人制サッカーコーチ

サッカーが上手い選手より、サッカーを通じて“かっこいい大人”を育てる

少年サッカーの育成年代を指導して3年目、これまで延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断力・認知・立ち位置・パススピード・切り替え、GKからのビルドアップを軸に、「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。毎月、練習設計と自己内省をレポートにまとめてPDCAを回す、分析型の指導者です。

現場でサッカー未経験の保護者の声を大切にしてきました。専門用語をゼロに噛み砕き、「親が今日からできること」に翻訳してお届けします。

当サイトの用品・ルール・練習の記事は、公開前に監修コーチが内容を確認しています。事実に関わる記述は一次情報・公式情報にあたって整理しています。

あわせて読みたい

ルールが分かると、観戦がもっと楽しくなる。

8人制の基本から審判の合図まで、未経験の親にもわかるルール解説をまとめています。

ルール・観戦の記事を見る →