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親子2人でできるサッカー練習7選|未経験の親でもできる相手役のコツ|現役U10コーチ監修

PITCH NAVI 編集部|2026.07.20 更新|読了 約9

監修現役 U10・8人制サッカーコーチ指導3年目・延べ50名を指導

土曜の朝、近所の公園。ボールを持って出てきたはいいけれど、「じゃあ、何やる?」でお互い固まる——。サッカー経験のない親にとって、子どもと2人でのボール練習は、正直ハードルが高いものです。蹴れば明後日の方向に飛ぶし、教えようにも何が正しいのか分からない。結局5分でリフティングを眺めるだけになって、「もう帰る」と言われて終わり。よくある光景です。でも大丈夫。親子2人の練習でいちばん効くのは、教えることではなく「相手役をやること」。この記事を読み終えるころには、サッカー未経験の親でもそのままできるメニューが7つ、手元に残ります。

\ 時間がない人へ・先に結論 /

親子練習の正解は、「教えようとしない・相手役に徹する」これだけです。親の役割は3つ——①ボールを出す ②数を数える ③勝ち負けをつける。技術指導はチームのコーチの仕事なので、家では相手役に振り切ってください。それだけで子どもの練習量は2倍になります。→ パス練習で親が相手役をやるときのコツ

この記事は、少年サッカーの現場に立つ現役のU10・8人制コーチが監修しています。監修コーチのチームで、保護者から圧倒的に多い相談がこれです。「私、サッカーやったことないんですけど、家で何をしてあげたらいいですか」。答えはいつも同じで、「上手に蹴らなくていいので、相手をしてあげてください」。実際、親が手でボールを投げるだけの練習を3か月続けた低学年の子が、試合で浮き球を胸で落とせるようになったことがありました。親は一度もサッカーをやったことがない方です。親の技術と、子どもの伸びは関係がない——これは現場で何度も見てきた事実です。

01大原則:教えようとしない。親は「相手役」に徹する

親子練習でいちばん多い失敗が、親が「コーチ」になろうとすることです。ネットで蹴り方を調べて、いざ子どもに教えようとして、うまく伝わらずにイライラする。子どもは「怒られる時間」だと感じて、次から誘っても来なくなる。これが典型的な崩れ方です。

そもそも、少年サッカーの技術指導は、週2〜3回チームのコーチがやっています。家でやるべきは、指導ではなく「回数」。チームの練習では、20人に1個のボールを回すこともあるので、1人が実際にボールを触る時間はごくわずかです。家で親が相手役をやれば、その子だけが10分間ずっと触り続けられる。この差は、半年で大きく開きます。

⚠ NG:「ちがう、そうじゃない」と言いながら見本を見せる

未経験の親が見本を見せると、たいてい子どものほうが上手いです。すると子どもは「パパのほうが下手なのに」と感じて、練習そのものを軽く見はじめます。ここから親子練習は崩れます。

OK:「今のいい感じ」「もう1回見せて」で回す。判断せず、リアクションだけ返す。これで子どもは何度でも繰り返します。親の役割は審判でも先生でもなく、ラリーの相手だと考えてください。

02親は手を使っていい|投げる係が最強のメニュー

未経験の親にとっての救世主が、これ。親は手で投げていいんです。サッカーだから足で、と思い込む必要はまったくありません。むしろ手で投げるほうが、狙った場所に正確に出せるので、練習として質が上がります。

01手投げトラップ(浮き球を止める)

01DRILL

親が3mほど離れて立ち、子どもの胸の高さにボールを下から山なりに投げます。子どもは足のインサイド・もも・胸のどれかで、その場にピタッと落とす。落とせたら1点、遠くに弾いたら0点で数えます。

目安:20本×2セット
ポイント:速く投げないこと。ふわっと山なりが基本です。「どこで止めるか、投げる前に決めてごらん」と一言だけ添えると、判断の練習にもなります。

02ワンバウンド・ストップ

02DRILL

親が地面に1回バウンドさせてから投げます。跳ね上がってくるボールを、足の裏かインサイドで押さえて止める練習。試合でいちばん多い『浮いて跳ねてくるボール』の対応そのものです。

目安:左右各15本
ポイント:止まらなくて当然の練習です。10本中3本止まれば上出来。うまくいかない日は、バウンドを小さくして距離を近づけてあげてください。

この2つは、親が立っているだけで成立します。運動が苦手な方でも、子どもの体力に合わせて疲れることもありません。浮き球の処理は、少年サッカーで差がつく最大のポイントなので、これだけでも十分に価値があります。

03パスの受け手役|蹴るのが下手でも成立する形

次は足を使うメニュー。ただし、親は「返すだけ」でOKです。狙った場所に蹴れなくても問題ありません。

03向かい合ってパス交換(止めて蹴る)

03DRILL

4〜5m離れて向かい合い、インサイドでパスを交換します。子どもは必ず一度ボールを止めてから蹴る。親は雑でいいので、とにかく子どもの足元へ返します。

目安:左右各20本
ポイント:親のパスがズレるのはむしろ好都合。ズレたボールを追いかけて止めること自体が、試合に近い練習になります。「ナイス、よく拾った」でOK。

04動きながら受ける(1歩出て止める)

04DRILL

子どもは親の正面から少し横にずれた位置に立ち、パスが出た瞬間に1歩前に出て受けます。止まって待つのではなく『迎えに行く』動きを体に入れる練習。

目安:15本×2セット
ポイント:試合でボールを取られる子の多くは、止まって待っています。「来る前に1歩」を合言葉に。1歩出るだけで、相手に取られる確率がぐっと下がります。
親のキックが下手でも困らない理由

子どもが受けるボールは、試合ではきれいに来ないほうが普通です。強すぎたり、浮いたり、足元をズレたり。だから親の雑なパスは、実は実戦的な良い球なんです。「うまく蹴れなくてごめん」と謝る必要はまったくありません。むしろ「今のは難しかったでしょ?」と笑って続けてください。

041対1・シュートゲーム|勝ち負けをつける工夫

ここからが、子どもがいちばん食いつくパート。勝ち負けをつけると、練習は一瞬でゲームに変わります。低学年ほど効きます。

051対1(親は棒立ちでOK)

05DRILL

親が守る側、子どもが攻める側。親の後ろ2mのところに『ゴールライン』を決めて、子どもがドリブルでそこを越えたら1点。親は走り回らず、その場で足を出すだけで十分です。

目安:5本×2セット・攻守交代あり
ポイント:本気で止めないこと。7割止められて3割抜ける、くらいが子どもがいちばん燃えます。全部止めると心が折れ、全部抜かせると退屈になります。

06シュートゲーム(的当て)

06DRILL

壁や塀に的(テープ・置いたペットボトル・カバンなど)を決めて、5〜7mから10本蹴って何本当たるかを競います。親も同じ本数を蹴って、点数で勝負。

目安:10本勝負
ポイント:親が勝ってしまいそうなときは、親だけ利き足と逆足で蹴るハンデに。手加減がバレると子どもは白けるので、ハンデは最初に宣言してください。

0730秒ドリブル・ラリー

07DRILL

親と子で交互に、30秒でコーン(水筒・靴でも代用可)を何往復ドリブルできるか数えます。単純ですが、親が本気で息を切らすと、子どもは大喜びします。

目安:30秒×3本
ポイント:親が全力を出すのがポイント。『パパ、ぜんぜんダメじゃん』と言われる時間こそ、子どもがサッカーを好きになる時間です。
⚠ 勝ち負けの落とし穴:負けた子を放置しない

負けず嫌いの子は、負けた瞬間に泣いたり物に当たったりします。ここで「そんなことで泣くな」と言うと、勝負そのものを避けるようになります。

OK:「悔しいよな。じゃあ、あと1本だけやる?」で締める。最後の1本を勝たせて終わるのは、まったく問題ありません。いい気分で終わった練習は、次も誘えます。

親子で公園や庭に出るなら、足元はトレーニングシューズ(トレシュー)が使いやすいです。底が平らで、土でもアスファルトの多い公園でも安定して踏ん張れます。スパイクのように地面を選ばないので、思い立ったときにすぐ出られます。

アシックス DSライト JR GS TF
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土・人工芝・公園まで場所を選ばず使える
日本人の足に合わせた木型で低学年でも痛くなりにくい
はじめての1足としての採用が多い定番モデル
※ 価格・在庫は変動します。最新は各公式サイトをご確認ください。

△ここだけ注意:TFは雨で濡れた土のグラウンドでは滑りやすいため、試合用のスパイクの代わりにはなりません。あくまで練習・公園用の1足です。上位モデルのスパイクは1万円を超えますが、これはその半額前後。親子練習の頻度が上がるほど、元が取れる買い物です。

05親が動けない日のメニュー(座ったままOK)

腰が痛い日、疲れて動きたくない日、下の子を抱っこしている日。そんな日でも成立するメニューを持っておくと、親子練習は途切れません。

①「座って手投げ」。上のDrill 01・02は、親が椅子や地面に座ったままでもできます。投げるだけなので、体力はほぼ使いません。

②「数える係」だけやる。子どもがリフティングやドリブルをする横で、回数を数えるだけ。数えてもらえるだけで、子どもの集中はまったく変わります。「勝手にやってなさい」と「数えててあげる」の差は、想像よりずっと大きいです。

③「ジャッジ役」をやる。「今の止め方は何点?」と子どもが聞いてくる形にすると、親は座ったまま点数を言うだけで練習が回ります。点数は甘めでいいです。厳しくつける親のもとでは、子どもは挑戦しなくなります。

06やってはいけない声かけ・3つ

親子練習が続くかどうかは、メニューよりも親の言葉で決まります。監修コーチのチームで「家でやらなくなった」という子の話を聞くと、原因はほぼこの3つです。

① 他の子と比べる。「〇〇くんはもうリフティング50回できるらしいよ」。これを言われた瞬間、子どもは練習を「順位を上げる作業」だと感じます。楽しくなくなり、失敗を隠すようになります。

② 試合のミスを家練で蒸し返す。「今日のあのパス、なんで蹴らなかったの」。終わった試合の話を家のボール練習に持ち込むと、練習が反省会になります。試合の話は、家に帰る車の中で終わらせてください。

③ 上達を求める言葉で締める。「これでちょっとは上手くなったかな」。悪気はなくても、子どもは「上手くならないと意味がない」と受け取ります。締めの言葉は「今日も楽しかったな」で十分です。

声かけの置き換え・早見

「ちがう、そうじゃない」→ 「今のもう1回見せて」
「なんでできないの」→ 「難しいよな、パパもできんかも」
「〇〇くんはできてるよ」→ 「先週より止まってるやん」

比べる相手を他の子ではなく先週の本人にするだけで、家練の空気は変わります。もっと細かいパスの相手役のコツはパス練習で親が相手役をやるときのコツ、1人でできるドリブル練習は家でできるドリブル練習にまとめています。

07現場の声|未経験の親がやっていること

最後に、監修コーチのチームで実際に聞こえてくる保護者の声を紹介します。ほとんどがサッカー未経験の方です。

💬 現場で聞いた保護者の声

教えようとしてケンカばかりだったのが、投げる係に徹したら急に平和になりました

2年生のお子さんの保護者

私が全力で1対1をやると、勝っても負けても大爆笑。運動不足の解消にもなってます

3年生のお子さんの保護者

点数をつけるだけで練習になると聞いて驚いた。ベンチに座って数えてるだけです

1年生のお子さんの保護者

『パパのパス、下手やなあ』と笑われながらやるのが、いちばん続いてる時間かもしれません

中学年のお子さんの保護者
※ 監修コーチが少年サッカーの現場で実際に聞いた声です(個人が特定されない形で掲載しています)。感じ方には個人差があります。

よくある質問

Q

親がサッカー未経験でも、親子練習は意味がありますか?

A

十分に意味があります。家でやるべきは技術指導ではなく『ボールに触る回数を増やすこと』だからです。親の役割は、ボールを出す・数を数える・勝ち負けをつけるの3つ。手で投げる練習なら経験はまったく不要で、むしろ狙った場所に出せるぶん練習の質が上がります。

Q

親子練習は何分やればいいですか?

A

10〜20分で十分です。親子2人だと待ち時間がほぼないので、チーム練習の同じ時間よりボールに触る回数がずっと多くなります。長くやるより、子どもが『もっとやりたい』と言うところでやめるほうが、次回また誘えます。

Q

親が手でボールを投げる練習でも効果はありますか?

A

あります。少年サッカーで差がつくのは浮いたボールの処理で、手投げはそれを繰り返し練習できる最も簡単な方法です。胸の高さに山なりで投げ、インサイド・もも・胸のどれかでその場に落とす。これを20本やるだけでも、試合での落ち着きが変わります。

Q

1対1で親が本気を出してもいいですか?

A

本気で止めきるのはおすすめしません。7割止めて3割抜かれるくらいが、子どもがいちばん夢中になります。全部止めると心が折れ、わざと抜かせると子どもは見抜いて白けます。ハンデをつけるなら、逆足だけ使うなど最初に宣言してください。

Q

子どもが負けて泣いてしまいます。勝負はやめたほうがいい?

A

やめる必要はありません。悔しがるのは真剣にやっている証拠です。『そんなことで泣くな』ではなく『悔しいよな、あと1本やる?』と受け止めて、最後の1本を勝たせて終わってください。いい気分で終われた練習は、翌週また続きます。

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この記事の監修
監修現役 U10・8人制サッカーコーチ

サッカーが上手い選手より、サッカーを通じて“かっこいい大人”を育てる

少年サッカーの育成年代を指導して3年目、これまで延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断力・認知・立ち位置・パススピード・切り替え、GKからのビルドアップを軸に、「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。毎月、練習設計と自己内省をレポートにまとめてPDCAを回す、分析型の指導者です。

現場でサッカー未経験の保護者の声を大切にしてきました。専門用語をゼロに噛み砕き、「親が今日からできること」に翻訳してお届けします。

当サイトの用品・ルール・練習の記事は、公開前に監修コーチが内容を確認しています。事実に関わる記述は一次情報・公式情報にあたって整理しています。

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