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平日10分の家練メニュー|共働きでも続く時間の作り方|現役U10コーチ監修

PITCH NAVI 編集部|2026.07.20 更新|読了 約9

監修現役 U10・8人制サッカーコーチ指導3年目・延べ50名を指導

夜7時。学校から帰って、宿題をやって、ごはんを食べて、お風呂に入ったらもう8時半——。「サッカー、家でも練習させたほうがいいんだろうな」と思いながら、気づけば今日も何もできずに寝かせてしまう。仕事から帰るのが遅い日は、なおさら。うちは共働きだし、下の子もいるし、そもそも自分はサッカー未経験だし……。そう感じている保護者は、本当に多いです。でも、平日の家練は1日10分あれば十分に成立します。この記事を読み終えるころには、あなたの家の生活リズムのどこに10分を挟むか、何をやらせるか、どう続けるかが、具体的に決まっているはずです。

\ 時間がない人へ・先に結論 /

平日の家練は、「毎日30分」ではなく「10分を週4日」を狙ってください。子どもが伸びるのは練習の総量よりボールにさわった日数です。やる時間はお風呂の前に固定するのがいちばん続きます。続けるコツは、カレンダーに丸をつけるだけ。→ サッカーノートで「続いている実感」を見える化する

この記事は、少年サッカーの現場に立つ現役のU10・8人制コーチが監修しています。毎年、学年が上がるタイミングで「急に上手くなった」と言われる子を追いかけていると、共通点が一つあります。週末しかボールを触っていない子は、ほぼ入っていないということ。監修コーチのチームで、練習後に「家でボール触ってる?」と聞いて回ったことがあります。伸びを実感できていた子の多くが、平日に10〜15分だけさわっていた。1時間やっている子はほとんどいませんでした。3か月続けた子は、ボールを止める場所が明らかに変わります。共働きの家庭でも、ここは十分に届く数字なんです。

01結論:「毎日30分」より「10分を週4」

まず、いちばん大事なところから。平日の家練は1回10分、週4日を目標にしてください。合計で40分。「たったそれだけ?」と思うかもしれませんが、これが現実に回るラインです。

理由は2つあります。1つは、技術は「思い出す回数」で身につくから。ボールの感覚は、長時間まとめてやるより、短くても何度も触り直すほうが定着します。週末の2時間だけの子と、平日10分×4+週末の子では、ボールに触れた「日数」が5倍違う。これが半年、1年と積み上がります。

もう1つは、親が続けられるから。30分の家練は、親も30分そこにいる覚悟がいります。仕事で疲れた日、下の子がぐずった日、それは必ず途切れる。10分なら「今日は無理」の日がぐっと減ります。続かない完璧より、続く不完全。これが家練の鉄則です。

⚠ NG:意気込んで「毎日1時間」から始める

入団直後や、試合で悔しい思いをした直後にやりがちなのがこれ。最初の3日は回りますが、4日目に一度休むと、そのまま自然消滅します。子どもの中に「サッカー=しんどい宿題」という記憶だけが残るのが、いちばんもったいない。

OK:まずは「10分・週2日」から始めて、物足りなくなったら週4に増やす。子どもが「もっとやりたい」と言うところで終わらせるのが、翌日につながる終わり方です。

0210分をどこに挟むか|宿題・夕飯・お風呂の間

「時間がない」の正体は、たいてい時間そのものではなく、やる時間が決まっていないことです。10分は、探せばどの家にもあります。問題は、それが毎日ちがう場所にあると、脳が毎回「今からやるか」を判断しないといけない。その判断が面倒で、結局やらない。

だから、生活の中の決まった場所にくっつけるのが正解です。おすすめは次の3か所。

    • 帰宅直後(〜宿題の前):ランドセルを置いてすぐ。体を動かしてから机に向かうと、宿題の集中がむしろ上がる子が多いです。
    • 夕飯の前(お手伝いの代わりに):親が台所にいる時間。目の届く場所でやらせられるので、低学年向き。
    • お風呂の前(★いちばんおすすめ):汗をかいてもそのまま風呂に直行できる。「終わったら風呂」と次の行動が決まっているので、ダラダラ続かず10分で切れます。

監修コーチのチームで、家練が半年以上続いている家庭に共通していたのが、この「お風呂の前」固定でした。時計を見て始めるのではなく、「風呂わいたよ」の声が合図。親も子も、考えずに動けます。

10分の中身の配分(目安)

最初の2分:ボールにさわるだけ(足の裏でコロコロ・リフティング)
次の6分:この日のテーマを1つだけ(例:右足のインサイド)
最後の2分:得意なこと・楽しいことで終わる(勝負・記録更新)

テーマは1日1つだけ。あれもこれもやらせると、10分では全部が中途半端になります。

03平日10分メニュー|これだけやれば足りる3種

では、10分で何をやるか。結論から言うと、この3つを日替わりで回すだけで十分です。低学年から高学年まで、そのまま使えます

01足裏コロコロ&インサイドタッチ(月・木)

01DRILL

その場でボールに足の裏をのせ、前後・左右にコロコロ転がします。30秒たったら、足の内側(インサイド)で左右の足を交互にちょんちょんと当てる動きに切り替え。畳1枚分のスペースでできます。

目安:30秒×4セット(休憩10秒)
ポイント:回数より「音を立てないくらいやさしくさわる」ことを意識させて。強く蹴る子ほど、試合でボールが体から離れます。親は数を数えてあげるだけでOK。

02壁当て・止めて蹴る(火・金)

02DRILL

壁や塀に向かって2〜3mの距離から、インサイドでパス。返ってきたボールを一度ピタッと止めてから、また蹴ります。右足20本、左足20本。壁が使えない家は、親が座って手で転がす役をやれば同じ練習になります。

目安:左右各20本
ポイント:「強く蹴る」より「同じ場所に返ってくるか」を見てあげてください。止める場所は、次に蹴りやすい体の少し前。ここが平日の家練でいちばん差がつくポイントです。

03リフティング記録更新(水・土)

03DRILL

ワンバウンドありでOK。「今日は何回できるか」を1回だけ本気で計測して、記録をメモします。連続10回できない子は、手で持ってポトンと落として1回ける、を繰り返すだけでも十分です。

目安:10分間・記録を1回だけ更新
ポイント:毎日記録を狙わせると、うまくいかない日に折れます。週に2回だけ「記録の日」にすると、子どもが自分から数えるようになります。

この3つは、順番も難易度も気にしなくて大丈夫。やらない日をゼロに近づけることのほうが、内容よりずっと大事です。細かいドリブルをもっと足したい場合は、コーンドリブルの基本メニューを週末に回すとバランスがとれます。

04外が暗い・音が出せない家の代替メニュー

平日の家練でいちばん多いつまずきが、これ。「帰るころには外が真っ暗」「マンションで音が出せない」「庭がない」。実際、監修コーチのチームでも、家練ができない理由の上位はこの3つです。でも、全部やりようがあります。

まず暗い問題。夜の屋外は、ボールが見えないだけでなく、飛び出しの危険もあるので無理にやらせないでください。室内10分に切り替えるのが正解です。上のメニュー①(足裏コロコロ&インサイドタッチ)は、廊下やリビングの畳1枚分でできます。

次に音の問題。マンションの下の階に響くのは、ボールを弾ませる音と、ジャンプの着地音です。この2つを避ければ大丈夫。ボールを浮かせない・跳ばないメニューだけにします。足の裏でのコロコロ、インサイドの軽いタッチ、股の下を8の字にくぐらせる動き。どれも床にボールが落ちません。

⚠ 室内で「やわらかいボールなら大丈夫」は半分だけ正解

スポンジボールや低反発ボールは音の対策としては有効ですが、感覚が本物のボールと違いすぎるのが難点。ずっとやわらかいボールだけだと、週末に4号球を蹴ったときに戸惑う子がいます。

OK:室内は本物の4号球で「転がす系」だけ、弾ませる練習は週末の屋外で。分けて考えると、感覚がずれません。

床の傷が心配な家は、室内用のトレーニングシューズ(トレシュー)を家練専用で1足用意しておくと、裸足や靴下より足の感覚が安定します。トレシューは底が平らで、庭・公園・体育館とどこでも使えるので、家練用の1足があると平日のハードルが一気に下がります。

アディダス ゴレット VIII TF Jr.
家練の1足に
約4,000円前後コーチ評価 4.4
土のグラウンドでも公園でも使える万能ソール
スパイクより安く、家練用に気兼ねなく下ろせる
低学年のはじめての1足としても定番
※ 価格・在庫は変動します。最新は各公式サイトをご確認ください。

△ここだけ注意:TF(トレーニングシューズ)は雨で濡れた土のグラウンドではよく滑ります。試合用のスパイクとは役割が別と考えてください。上位モデルのスパイクは1万円を超えることもありますが、これはその半額以下。家練+公園用として気兼ねなく使えるのが強みです。

05続けるための記録|カレンダーに丸をつけるだけ

家練が途切れる家と続く家、いちばんの差は「やった記録が見えるかどうか」です。これは大げさな話ではなく、現場で何度も見てきました。

やり方はシンプルで、冷蔵庫に貼ったカレンダーに、やった日だけ子ども自身が丸をつける。それだけです。ポイントは3つ。

    • 親ではなく、子どもが自分で書く(自分の記録だという感覚が生まれます)
    • 内容は書かない・丸だけ(書くことが増えると続きません)
    • ×はつけない(できなかった日は空白のまま。責める道具にしない)

2週間もすると、丸が並んだ列が目に入るようになります。子どもは、この「途切れさせたくない」という感覚に驚くほど強く反応します。監修コーチのチームでも、「丸が10個並んだから続けたい」と言って自分から始める低学年の子がいました。ごほうびを用意しなくても、記録そのものがごほうびになるんです。

1か月続いたときの声かけ

月末に、丸の数を一緒に数えてください。「今月18日もボール触ったね」。これだけで十分です。上手くなったかどうかではなく、続けたことを言葉にする。ここを間違えると、子どもは「結果が出ないと怒られる」と感じてやめてしまいます。やる気の育て方は子どものやる気を引き出す関わり方にまとめています。

もう少し踏み込んで記録を残したいなら、サッカーノートに一行だけ書かせる形でもいいです。ただ低学年に「書く」を求めると家練ごと嫌になるので、まずはカレンダーの丸から。

06親が見ていられない日の回し方

共働きの家庭でいちばん現実的な壁が、これ。親が仕事から帰るのが遅い日、家練をどうするか

まず前提として、親が見ていない日があっても、家練は成立します。ここを気に病む必要はありません。そのうえで、見ていられない日を回すコツを3つ。

①「見る」ではなく「聞く」で回す。台所や在宅ワークの手を止めなくても、「今日は何回できた?」と後から聞くだけで、子どもは見てもらえた感覚を持ちます。10分ずっと横に立つ必要はありません。

②「動画を1本だけ撮らせる」。スマホでリフティングを1本だけ撮って、帰った親に見せる。これは低学年にかなり効きます。撮るために本気になるので、練習の質まで上がる。ただしSNSへの投稿はしない、家族の中だけで完結させてください。

③ できない日は堂々と休む。週4が目標なので、3日は休んでいい計算です。「今日は無理だからやらない」と親が宣言してしまうほうが、ずるずる罪悪感を引きずるよりずっと健全です。

⚠ 上の子・下の子がいる家の落とし穴

きょうだいがいる家庭で起きがちなのが、下の子がボールに寄ってきて練習にならない問題。これは、追い払うより役割をあげるほうが早いです。「回数を数える人」「ボールを拾って渡す人」に任命すると、上の子の練習が成立して、下の子も満足します。ケンカで10分が溶けるのを防げます。

体が痛いと言う日は、無理にやらせないでください。成長期の子は、練習量が急に増えたときにひざやかかとが痛くなることがあります。痛みが数日続くようなら整形外科で診てもらうのが安心です(症状の出方には個人差があります)。

07現場の声|続いた家・続かなかった家

最後に、監修コーチのチームで実際に聞こえてくる保護者の声を紹介します。うまくいった家も、失敗した家も、そのまま載せます。

💬 現場で聞いた保護者の声

毎日30分やらせようとして1週間で挫折。お風呂の前の10分にしたら、半年続いてます

3年生のお子さんの保護者

マンションなので諦めてたけど、足の裏で転がすだけなら音が出ないと知って、リビングでやってます

1年生のお子さんの保護者

カレンダーの丸を自分でつけさせたら、私が言わなくても『やってくる』と言うようになった

2年生のお子さんの保護者

仕事で帰りが遅くて見てあげられないのが罪悪感だったけど、後で回数を聞くだけで満足してくれてる

共働きのご家庭の保護者
※ 監修コーチが少年サッカーの現場で実際に聞いた声です(個人が特定されない形で掲載しています)。感じ方には個人差があります。

共通しているのは、親が「ちゃんとやらせよう」を手放したときに続き始めたということ。10分は、そのくらい軽く扱っていい時間です。

よくある質問

Q

平日の家練は毎日やらないと意味がないですか?

A

毎日である必要はありません。目安は10分×週4日です。技術はまとまった時間より『触った日数』で定着するので、短くても回数を重ねるほうが効きます。週2日から始めて、子どもが物足りなさそうなら増やしてください。休む日があっても崩れません。

Q

10分の家練は、いつやるのがいちばん続きますか?

A

お風呂の前がおすすめです。汗をかいてもそのまま入れますし、『終わったらお風呂』と次の行動が決まっているのでダラダラ延びません。帰宅直後や夕飯前でも構いませんが、大事なのは時刻ではなく『毎日同じ場面にくっつける』ことです。

Q

夜は外が暗く、庭もありません。室内でもできますか?

A

できます。足の裏でボールを転がす、インサイドで軽くタッチする、股の下を8の字にくぐらせる——この3つは畳1枚分のスペースで成立し、ボールを弾ませないのでマンションでも音が出にくいです。弾ませる練習や強く蹴る練習だけ、週末の屋外に回してください。

Q

親がサッカー未経験ですが、教えられません。どうすれば?

A

教えなくて大丈夫です。平日の家練で親がやることは3つだけ。回数を数える、時間を計る、終わったら「続いてるね」と言う。技術的な指摘はチームのコーチの仕事なので、家では相手役と応援役に徹したほうが、子どもは伸びます。

Q

子どもがやりたがらない日は、無理にでもやらせるべきですか?

A

やらせないでください。無理にやらせた日が続くと、サッカーそのものが嫌いになるリスクのほうが大きいです。週4が目標なので3日は休める計算です。『今日は休みね』と親から言ってしまうほうが、翌日また自分から始めやすくなります。

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この記事の監修
監修現役 U10・8人制サッカーコーチ

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少年サッカーの育成年代を指導して3年目、これまで延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断力・認知・立ち位置・パススピード・切り替え、GKからのビルドアップを軸に、「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。毎月、練習設計と自己内省をレポートにまとめてPDCAを回す、分析型の指導者です。

現場でサッカー未経験の保護者の声を大切にしてきました。専門用語をゼロに噛み砕き、「親が今日からできること」に翻訳してお届けします。

当サイトの用品・ルール・練習の記事は、公開前に監修コーチが内容を確認しています。事実に関わる記述は一次情報・公式情報にあたって整理しています。

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