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キックの種類まとめ|小学生が覚える順番と使いどころ

PITCH NAVI 編集部|2026.08.04 更新|読了 約9

監修現役 U10・8人制サッカーコーチ指導3年目・延べ50名を指導

「うちの子、インサイドキックはできるのにインステップが全然だめで」——保護者からこういう相談を受けるとき、実はキックには覚える順番があるという前提が抜けていることがよくあります。全部を同時にできるようにする必要はありません。この記事では、小学生が覚えていくべきキックの種類と、その順番を整理します。

先に結論です。キックは順番に積み上げるもので、飛び級で覚えられるものではありません。今の学年で「できて当たり前」のキックと、「まだできなくていい」キックを分けて考えるだけで、練習の焦りはかなり減ります。周りの子と比べて落ち込む前に、まず自分の子がどの段階にいるのかを見てあげてください。

01キックの種類、全体の地図

まず全体像を整理します。小学生年代で出てくるキックは、大きく分けてインサイドキック・インステップキック・アウトサイドキック・ロングキック・ボレーキックの5つです。

それぞれ使う場面が違います。パスなら正確さ重視のインサイド、シュートなら威力重視のインステップ、相手の逆をつくならアウトサイド、大きく展開するならロング、空中のボールを直接叩くならボレー、という具合です。全部を同時に完璧にする必要はなく、使う場面が来たキックから順番に磨いていくのが現実的です。試合の中で使う頻度が高いものから優先して身につけるほうが、実戦での上達実感も得やすくなります。低学年の試合を見ていると、インサイドキックだけで十分に活躍できている子も多く、それだけ基本の重みが大きいということでもあります。

02最初に覚えるべきインサイドキック

一番最初に習得すべきなのは、間違いなくインサイドキックです。足の内側の広い面でボールを押し出す蹴り方で、パスの正確さがもっとも出やすい基本形です。

低学年のうちにこの蹴り方の軸足の置き方・ボールに当てる面が体に染みついていると、その後のすべてのキックの土台になります。逆にここが雑なままだと、他のキックを覚えても精度が安定しません。詳しい練習方法はインサイドキックの基本にまとめています。焦って次の段階に進むより、この基本を反復して体に覚えさせる時間のほうが、後々の伸びに効いてきます。

覚える順番の目安

① インサイドキック(パスの基本・全ての土台)
② インステップキック(シュートの基本)
③ アウトサイドキック(相手の逆をつく)
④ ロングキック(体ができてきてから)
⑤ ボレーキック(一番最後でよい)

03次の段階:インステップとアウトサイド

インサイドキックがある程度安定してきたら、次はインステップキックです。足の甲でボールを叩く蹴り方で、シュートの基本形になります。威力は出ますが、当てる面がずれるとボールが大きく逸れるので、最初はコースを狙わず、まっすぐ強く蹴ることから始めるのがおすすめです。シュート精度を高める練習はシュートコースの狙い方も参考になります。

アウトサイドキックは足の外側で蹴る技術で、相手の逆を突いたり、体の向きを変えずにパスを出したりするときに使います。実戦での使いどころが限られるぶん、優先度はインサイド・インステップより後で問題ありません。無理に取り入れようとせず、試合の中で自然に必要性を感じたタイミングで教えていくのがちょうどいいペースです。

04距離を出すロングキック

ロングキックは、体の使い方が身についてから取り組むのが安全です。低学年のうちに無理やり遠くへ飛ばそうとすると、フォームが崩れたまま固まってしまい、後で直すのに苦労します。

体幹と下半身の力が使えるようになる中学年以降から、助走のとり方・体の開き方を丁寧に教えていくのが望ましい順番です。「まだ飛ばなくていい、フォームが崩れていないか」を優先して見てあげてください。飛距離は体格の成長とともに自然についてくる部分も大きいので、無理に力任せの蹴り方を教える必要はありません。周りの子が遠くまで飛ばしているのを見て焦る保護者は多いですが、体格差による部分も大きいので、比べる相手は他の子ではなく過去のわが子自身にしてあげてください。

05空中のボールを扱うボレー

ボレーキックは、空中のボールにタイミングを合わせて叩く、もっとも難易度の高いキックです。ミートのタイミング・体のバランス・足の振り方、すべてが揃って初めて成功するので、低学年のうちはできなくて当然です。

無理に狙わせるより、まずは軽く浮いたボールを蹴る感覚遊びから慣れさせるのがおすすめです。詳しい練習の入り方はボレーシュートの練習にまとめています。最初は空振りやミスキックが続いても、それは技術不足ではなく単純に経験不足なので、気長に見守ってあげてください。

06結局どの順番で教えればいいか

まとめます。

①インサイド → ②インステップ → ③アウトサイド → ④ロング → ⑤ボレーというのが、体の発達と使う頻度に沿った現実的な順番です。

大事なのは、全部を早くできるようにすることではなく、順番通り土台から積み上げることです。インサイドキックが雑なまま次に進んでも、後で必ずつまずきます。焦らず、今の段階に合ったキックを丁寧に磨いていってください。周りの子ができているキックがあっても、自分の子の段階に合わせて優先順位を決めることが、遠回りに見えて一番の近道です。家での自主練習でも、新しいキックに手を出す前に、今の基本を確認する時間を少し取ってあげると定着が早まります。

ロングキックの飛距離を伸ばす具体的な練習はロングキックの飛ばし方にまとめています。

この記事の監修
監修現役 U10・8人制サッカーコーチ

サッカーが上手い選手より、サッカーを通じて“かっこいい大人”を育てる

育成年代の指導3年目、延べ50名ほどの子どもたちと向き合ってきた現役コーチ。判断・認知・立ち位置を軸に「個の前進力」と「戦術理解」の両立を追求しています。

用品・ルール・練習の記事は、公開前に監修コーチが内容を確認し、事実に関わる記述は一次情報にあたって整理しています。監修者について →

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今の段階に合った練習内容を、練習ガイドでチェックしてみましょう。

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